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「便秘以外の痔にかかわる排便症状」
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ドクターに聞く「便秘以外の痔にかかわる排便症状」

温水洗浄便座は、使いすぎに注意

温水洗浄便座の使いすぎにも注意が必要です。痔核(いぼ痔)や痔ろうにはあまり関係ないと思いますが、裂肛(きれ痔)には良くない影響があるでしょう。水圧自体刺激になるので肛門には良くないですし、やたらにきれいに洗いすぎると、おしりの常在菌がいなくなってしまいます。そうなると、肛門の免疫力が低下し、肛門カンジダ症などの病気になる場合もあります。また、使いすぎると裂肛になる可能性も高まりますので、温水を数秒あててみて、便がつかなくなったらやめるという使い方が望ましいでしょう。お風呂などでも、固形石鹸や消毒薬で洗いすぎると、おしりがただれ、かゆみが出たり、脆弱性裂肛(ぜいじゃくせいれっこう・皮膚が弱くなることで起こるきれ痔)になることもありますので注意してください。

札幌いしやま病院 理事長 石山元太郎 先生

石山元太郎 先生
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排便失禁も肛門周辺の病気を引き起こす原因に

便失禁でも痔を引き起こす可能性はあります。皮膚は弱酸性で、腸液は比較的強いアルカリ性のため、便が長時間皮膚に接触すると、肛門や周囲の皮膚などがただれてしまいます。この場合は、痛みもひどくなるので注意が必要です。また便失禁は、肛門の疾患が原因の場合もあれば、肛門に何もなくても起きる場合がありますので、見極めて治療しなければなりません。後者の場合は、直腸と肛門の運動のバランスがとれていない機能的な問題ですが、起きている間に起こる方にはいろんな手立てがあります。重症なのは寝ている間に失禁してしまう方です。こうした方には、内服薬やリハビリなどで保存療法を行い、それでも効果がない場合は、「仙骨神経刺激療法」を行います。これは臀部に機械を埋め込んで、仙骨神経を電気で刺激することで失禁を抑える方法で、日本では2014年に保険適用されました。

鮫島病院 院長 鮫島隆志 先生

鮫島隆志先生
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夜中に激痛が走る「機能性直腸肛門痛」

おしりの病気の中には、「機能性直腸肛門痛」というものもあります。これは夜間に激痛に襲われることが多いのですが、毎日あるわけではなく、人によって週に1回、月に1回、年に1回という割合で起こります。原因は未だにわかっておらず、専門医のいる病院でなければ診断が難しい。「気のせいだ」と言われることも多いでしょう。ただ、皆さんに共通しているのは、救急車を呼ぼうか考える程のとてつもない痛みが15分ぐらい続くことです。肛門の筋肉の過剰な収縮や陰部神経が関係していると言われていますが、こうした病気自体ほとんど知られていません。私も何人か患者さんを抱えていますが、患者さんの中には、診断の結果をお伝えするだけで安心して症状が和らぐ方もいらっしゃいます。専門医なら、治療はできないまでも、そういうものだとお伝えすることはできますので、困ったらとにかく専門医に相談してください。

松田病院 院長 松田聡 先生

松田聡先生
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この記事の監修医師
石山 元太郎先生
鮫島 隆志先生
松田 聡先生

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