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「痔の原因や痔の種類」
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ドクターに聞く「痔の原因や痔の種類」

間違った治療で悪化させてしまうケースも

出血や痛みを訴えて来院される方は、3大疾患と言われる「痔核(いぼ痔)」「裂肛(きれ痔)」「痔ろう」のいずれかに当てはまることが多いのですが、その他にも「肛門皮膚炎」や「陰部神経痛」など、いろいろな病気があります。特に「陰部神経痛」については、がんこな痛みが続きます。「いぼ痔」のある方で、治療を受け手術もしているが痛みがとれないと言う方がたまにおられます。そういう方は、「陰部神経痛」の痛みを手術が助長している場合があります。神経痛の痛みに術後の痛みが絡むと余計に悪化しますので、この場合はかなり慎重に判断する必要があります。

岡崎外科消化器肛門クリニック 院長 岡崎啓介 先生

岡崎啓介 先生
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肛門への負担を可能な限り取り除く

痔の原因は、すべからく肛門に対する負担ですから、便秘や下痢はもちろん、仕事で座りっぱなしになるなどの負担も原因になります。例えば40代の頃は、痔核(いぼ痔)が飛び出ていてずっと指で押し込んでいた人が、仕事を引退したら出てこなくなったというケースもあります。仕事をしている時にかかっていた、おしりに対する負担がなくなってきたので、いぼ痔が腫れなくなったのでしょう。外科的処置が不要になり、お薬で十分治るということはあります。便通だけでなく、考えられる原因は可能な限り取り除いた方が、痔の予防になるでしょう。

鮫島病院 院長 鮫島隆志 先生

鮫島隆志先生
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腸の病気が原因となる場合もある

「痔核(いぼ痔)」の場合は、便秘など排便習慣が原因となります。いつもいきんでいると、肛門の中にある支持組織が緩み、血管や結合組織のかたまりである、いわゆるクッションが大きくなって、出っ張るようになってきます。また、「裂肛(きれ痔)」は便秘の硬い便で切れることが多いのですが、下痢の人でも起こることがあります。「痔ろう」は下痢体質の人に起こりやすいです。下痢便が肛門と直腸の境目にある小さなくぼみに入って化膿させるからです。いずれにせよ肛門に負担がかかるのが主な原因です。
それ以外にも腸の病気自体が原因になることもあります。腸の炎症、例えばクローン病などがそれにあたり、裂肛や痔ろうなどを引き起こすことがあります。
またその人の体質も痔のなりやすさに関わっているように感じます。親が痔を経験していると、子供も痔になっているケースが結構あります。顔が似るように、おしりの形も似るのかもしれません。また体質以外にも、食生活や排便習慣なども似てくるということもあるのではないでしょうか。

所沢肛門病院 院長 栗原浩幸 先生

栗原浩幸先生
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痔ろうの患者さんは圧倒的に男性多数

痔ろうは、直腸と肛門の間にある小さな穴に細菌が入ることが原因ですが、圧倒的に男性の患者さんが多いです。理由は、男性は肛門の内圧が高いので細菌が穴に入りやすいという説、男性ホルモンが関係しているという説などがあり、確実には分かっていないのですが、事実として男性の患者が多くなっています。
また、「痔ろう」については、体重の重い人の方が多い傾向が指摘されています。糖尿病などで感染を起こしやすい可能性があるために結果的に多くなっているのだと思います。下痢が原因になることが多いので、お酒を飲みすぎた後に肛門が腫れる方も結構いらっしゃいます。もちろん女性の患者さんもおられます。女性は男性に比べて前の方(生殖器側)の痔ろうができやすいことが知られています。

松田病院 院長 松田聡 先生

松田聡先生
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便秘や下痢など排便が関連するケースも多い

痔核(いぼ痔)は便秘の人に多いのですが、便秘そのものよりも便秘によって便器に座る時間が長くなることが原因と指摘されています。裂肛(きれ痔)は便秘や下痢などいろいろな原因がありますが、肛門括約筋の締まりの強いことがきれ痔の原因の一つであることが報告されています。おしりの穴は真後ろが一番血の流れが悪いので、そこがよく切れます。痔ろうや肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)に関しては、肛門から2cm奥のところに「直腸粘液」が出る穴が約12個〜15個あるのですが、その穴に汚染物質や細菌が入ると炎症を起こすとされ、下痢が主な原因と考えられています。「肛門周囲膿瘍」という肛門の周囲に膿が溜まる状態は切開して膿を取り除くことで軽快しますが、直腸粘液が出る穴と外側に膿を出す道が残りますと、痔ろうの病態になります。

大阪中央病院 外科 特別顧問 藤徹 先生

齋藤徹先生
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この記事の監修医師
岡崎 啓介先生
鮫島 隆志先生
栗原 浩幸先生
松田 聡先生
齋藤 徹先生

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